ウルトラマントリガー 1話を見た感想
ティガの後続としてついに始まったトリガー、1話の感想
ティガ本編についてめちゃくちゃ触れているので、ティガ本編をまだ見てなくて気にしている方等は注意してください。
・光であり…?
まずはティガ本編のオマージュ的セリフである「光であり…」である。ティガ本編ではマドカダイゴが「光であり人であるダイゴよ」と古代人ユザレから定期的に語り掛けられ、ダイゴが「人」としてティガの力を使っていく物語のテーマ的なワードにもなっている。
トリガーでも語り掛けてくる存在の名前は「ユザレ」のようだ。1話の感じだと、「光であり…」と後続のワードがボカされており、元々のセリフとは違ったセリフだと予感させる。
ティガはテレビ本編ではまだ「かつては闇の巨人」という側面を持っていないため、ユザレからそういった部分が語られることはなかった。(その辺は後の劇場版ウルトラマンティガTHE FINAL ODYSSEYで追加された部分である。)
トリガーは序盤から闇の側面を感じさせるような演出がなされており、そういった部分が後に関わってくるのかもしれない。
・トリガー世界の科学力
トリガーの世界観において、火星にとって地球の怪獣災害は遠い場所での出来事のように捉えられているようだ。
そしてこの世界の人類はかなり科学技術的に発展している。
ティガ本編ではまだ火星の開拓までは至っておらず、大幅な宇宙進出や開拓に至るまでには作中で登場する「マキシマエンジン」もとい「マキシマオーバードライブ」が確立されたからこそという背景が存在する。
ダイナにおいてネオフロンティア時代を迎えたティガの世界観の象徴の1つとして、火星でのダイゴの姿が映されるのだ。
つまり、トリガーの世界観は既にティガやダイナにおけるネオフロンティア時代に届くレベルの科学力を実質的に保有しているといえるだろう。
火星のドームも本編ではゴルバーに破壊されたドームの緊急修復を行うシーンがあり、そういった技術がしっかり確立されているようである。(まぁ下に穴を開けて侵入できるのはどうなんだろうねって思うっちゃおもうけど)
今後の描写次第ではあるが、トリガーの世界観においてもマキシマエンジンを想起させるものが存在しているのか気になるところである。
・トリガー1話の戦闘演出について
トリガー1話で少し関心したのは1話の戦闘においてインナースペースやニュージェネシリーズの特色としての「喋るウルトラマン」としての側面が少なめだったことである。必殺技名も言わないし、武器の名前とかも全然言わない。
もしかしたら1話だけの演出の可能性もあるが、ニュージェネ以降のシリーズにおいてはこれだけでウルトラマンとしては非常に特徴的になるのは逆に面白く映るポイントだ。
カーミラのそっくりさんカルミラがめちゃくちゃ一方的にしゃべる分、そこが1話は際立って見えた。
1話においてゴルバーとカルミラの2体に挟まれてピンチに陥るのはティガのゴルザとメルバに挟まれて戦うことを意識したオマージュだろうか。
とにかく戦闘の満足度はすごかった。ピンチで泥だらけになるところからの一転攻勢における泥が流れ落ちたトリガーや、人形爆破等テンション上がる~って感じである。
そういえばゴルバーさんはなんか全然ゴルザとメルバが合体したってところを活かせてる感なかったような感じもある。
2対1だったし、そこまで出張らずにカルミラさんに大事なシーンは譲ったのかもしれない。
ゴルバーⅡとかがいたら頑張ってほしいところ。
・仕組まれている?ケンゴの存在
シズマ会長はかつてのティガの存在を語り、またメルバとゴルザの存在まで知っているような描写がある。
また見ず知らずのケンゴに対し、トリガーの変身アイテムであるスパークレンスを渡すのも何かを知っている故の行動のようだ。
遺跡ではケンゴの手が光るし(手だけ光るのか…って面白かったけど)
ケンゴの母親は何かを知っているかのような描写もあり、恐らくケンゴは何か、最初からトリガーと関係があるということなのだろう。
逆にみんな色々知っているっぽいけどカルミラさんはあんまりそういうのとは関係ないんだろうか?(まだトリガー大好きっ子ということ以外はよくわからないところである)
・ルルイエ
いやじゃない?「ルルイエ」って植物育てるの。
放送前特番の時から思ってたけどルルイエって植物、絶対危ないよ!って思ってしまう。こんなに不吉な名前もそうそうない。っていうかルルイエってクトゥルフの原作においては元々地名だろ!なんで植物の名前になってんの?
ルルイエを頼んだよ!とか言われたらそのまま投げ捨てちゃいそうである。
ティガ本編では太平洋上に浮上する古代遺跡として登場し、邪心ガタノゾーアが潜んでいたラストバトルの舞台ともなる場所である。
またティガにおいて植物といえばやっぱりギジェラである。ティガの世界においてかつて人類を滅ぼしたギジェラのせいで植物ってだけでちょっと不吉に思えてしまう。
スマイルスマイルなんて言ってる場合じゃない、たぶん咲いたらヤバイんじゃないか(偏見)
そんなルルイエがケンゴにとって、火星開拓における希望となっているのは何かそういった不吉なモチーフであるルルイエという名前を同時に持ち合わせるのは示唆的なものなのだろうか。
ルルイエが特に全然危険じゃなくて安全だったら笑ってやってください。
・作劇的に印象的な部分
かつてのウルトラマンティガにおいて、個人的に印象的なのは作中で強調される部分として「人は自分たち自身で未来を切り開くことができる」ということである。
その象徴としてかつて古代人を滅ぼした植物であるギジェラとの戦いにおいて人類は自ら未来に進むことを選択するエピソードである「永遠の命」や最終話等が挙げられる。
ダイゴもまた、光であり人である存在として、人としての自分の道を選んでいき、そしてティガの世界観は自らの力でネオフロンティア時代への躍進等への未来に進んでいくのだ。
トリガー1話において強調されているのはケンゴが「人々の笑顔を守りたい」という部分である。母親に対しても闘いに赴く前に「スマイルスマイル」と語りかけている。
1話だけだとまだシズマ会長に流されてるようにも感じるケンゴが今後どういった形で自身のアイデンティティや意思を行動に示していくのだろうか。
ティガと比較して、トリガーの作劇がどういった形に向かっていくのか注目したいところだ。
・おまけ
そういえば今回のボイスドラマ枠はギャラクシーレスキューフォースなんですね。
このへん、「喋らないウルトラマン」としてのトリガーの側面があってこそなのだろうか。
後輩のトリガーくんのフォロー(?)としていっぱい喋るリブットとソラであった。
「言葉が通じなくても心を伝えることはできるはず!」